面白いからくるくる周る。

【SS】「君の名は。」には続きがあった!?!?→二人の恋の行方には、隠された衝撃の結末が・・・

kimi

君の名を

あの頃からずっとなにかの焦燥に駆られていた。いつからかわからない。だけど、あの何かに恋い焦がれるように、何かを忘れているかのように、何かを追い求めるように、そんな曖昧で漠然とした焦燥を覚えている。

それを埋めるかのように、俺は当時から数えて3年前の記事を追い求めていた。あの奇跡と呼ばれた出来事の記事を。それは、俺が呑気にビルの屋上から彗星を見ていた時に起きた大事件。

だけど、俺はそんなことを気にしていなくて、だからこそ、あんなに莫大な資料を虱潰しに見ていたわけで。そこに意味があるのか、と問われれば、意味はなかったのであろう。なぜなら、それはすでに起こってしまっていた過去の出来事だから。3年前に起きて、すでに過去の遺物となりかけていた出来事だったから。

でも、それでも、俺は―――その記事に見た死傷者が0名という文言に対して、複雑な感情を抱いていた。その文言をゆっくりと指でなぞる。

知らず、知らずのうちに涙を流していた。なぜ、涙が流れたのかわからない。その裏にあったのは―――なぜか安堵だった。

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